発議案第3号 国民のいのちと健康を守るため、ケア労働者の処遇改善等を求める意見書
議決日:令和5年12月12日
議決結果:原案可決
医療や介護現場で働く全てのケア労働者の処遇改善等を図るため、診療報酬及び介護報酬の抜本的な引上げや物価高騰支援策の拡充など適切な対策を講ずるよう強く要望する。
理由
国は、令和4年10月に診療報酬及び介護報酬の臨時改定を行い、看護職員処遇改善評価料及び介護職員等ベースアップ等支援加算を新設した。コロナ禍において、自らの感染リスクや様々な行動制限に耐え、国民の命と健康を守るために奮闘してきたケア労働者に対し、処遇改善の必要性を明言して賃上げ補助が行われたことは評価するものであるが、賃上げの対象が一部の施設や職種に限定されたことにより、医療や介護現場では格差が生じている。
また、昨今の物価高騰を背景に、国は物価上昇を超える賃上げを求め、原材料費などのコスト増を価格に転嫁するよう呼び掛け、中小企業の賃上げを後押ししているが、公定価格で運営する医療機関や介護施設等は、コスト増を価格に転嫁できず、賃上げに必要な財源の確保が困難となっている。
よって、国においては、医療や介護現場で働く全てのケア労働者の処遇改善等を図るため、次の措置を講ずるよう強く要望する。
1 医療や介護現場で働く全てのケア労働者の賃上げと人員配置増につなげるよう、令和6年診療報酬と介護報酬を抜本的に引き上げること。
2 全ての医療機関や介護施設に行き渡る物価高騰支援策を拡充すること。
3 必要に応じて、診療報酬と介護報酬の臨時改定を行うこと。
上記のとおり地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。