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議員提出議案

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件名

発議案第9号 国際リニアコライダーILCの早期実現を求める意見書

本会議議決結果

議決日:令和7年3月25日
議決結果:原案可決

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内容

 我が国の成長戦略と地方創生に重要な役割を果たすと期待される国際リニアコライダー(ILC)の早期実現のため、投資と人材の国際分担に対する基本的考え方を明示するとともに、科学技術の進展等の柱に位置付けるよう強く要望する。
 理由
  ILCは、宇宙誕生や質量の起源など、人類存在の核心に迫る謎を究明する研究施設であり、日本が世界に、そして人類に対して大きく貢献することのできる施設である。また、基礎科学の研究に飛躍的な発展をもたらし、世界最先端の研究を行う多くの人材が定着・交流する国際科学技術イノベーション拠点の形成や、精密実験を支える先端産業の集積につながるものであり、科学技術創造立国の実現や高度な技術力に基づくものづくり産業の成長発展に大きく寄与し、日本再興や地方創生にも資するものである。
  2023年にはILC国際推進チーム(IDT)と高エネルギー加速器研究機構(KEK)によりILCテクノロジーネットワークが立ちあげられ、新たな国際的枠組みで重要な加速器技術の開発が進められている等、日本におけるILCの実現については、世界の研究者からの期待も非常に高い。また、国内においても、研究者・自治体・民間団体等が誘致に向けて一体となって取り組んできたところであり、地方議会におけるILCの実現を求める決議の採択や、各界著名人によるILC100人委員会の活動に加え、応援の署名等も40万人を超えるなど、国民的な関心も非常に高まってきている状況である。
  しかし、ILCは特定の国が主導するのではなく、世界が団結し資金や労力も出し合ってつくる国際的プロジェクトのため、共通理解の醸成に多くの時間を費やし現在に至っている。
  よって、国においては、我が国の成長戦略に貢献し、世界に開かれた地方創生の原動力となるILCの早期実現のため、次の措置を講ずるよう強く要望する。
1 ILCの実現に向けて、速やかに我が国が主導し、国際協議を開始するとともに、海外パートナー国との投資と人材の国際分担に対する基本的考え方を明示すること。
2 ILC計画について、関係府省庁が連携して取り組む国家プロジェクトとして位置付け、 我が国の科学技術の進展、さらに国内の各地方をつなぐ産業・情報・技術のネッ トワークの形成、震災復興、民間の活力を伸ばす成長戦略、地方創生等の柱に位置付けること。
 上記のとおり地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

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