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議員提出議案

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件名

発議案第9号 児童発達支援の拡充を求める意見書

本会議議決結果

議決日:令和8年3月23日
議決結果:原案可決

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内容

  児童発達支援の更なる充実と公平性の確保を図るため、必要な措置を講ずるよう強く要望する。
理由
  児童発達支援は、発達に課題を抱える子どもとその家族を地域で支える重要な制度であり、早期からの適切な支援は、子どもの健やかな成長と将来の自立に大きく寄与するものである。
  こうした中、令和4年の児童福祉法改正により、児童発達支援センターが地域における障がい児支援の中核的役割を担うことが明確化された。さらに、令和5年度にはこども家庭庁が創設され、障がい児支援を含むこども施策全体を一体的に推進する体制が整備された。
  一方で、現行制度においては、児童発達支援事業の利用や支給決定、関係機関との調整が市町村単位で完結する仕組みとなっている。そのため、人口規模の小さい自治体や中山間・過疎地域においては、児童発達支援事業所が存在せず、利用希望者が隣接する市町村の施設に通所せざるを得ない状況が生じている。加えて、専門職の確保や十分な支援体制の構築も困難であり、相談支援等の中核的な役割を担う児童発達支援センター等の設置も難しい状況にある。その結果、居住地によっては適切な支援につながらないなど、支援の内容や質に格差が生じている。
  このことは、発達に課題を抱える子どもとその家族が必要な支援を受ける機会の喪失につながるのみならず、当該児童を受け入れる保育所や認定こども園等における支援体制の不足を招くなど、地域全体の子育て環境にも影響を及ぼす重大な課題である。
  また、児童発達支援は、医療、保健、教育、福祉など多分野にわたる連携と高度な専門性が不可欠であるが、単独の小規模市町村においては、専門人材の配置や支援体制の整備に限界がある。そのため、市町村域を越えた広域的な視点に立った支援体制の構築が強く求められている。
  このような課題を解決し、全ての子どもが居住地にかかわらず、必要な支援を適切な時期に切れ目なく受けられる体制を構築するためには、市町村という単位にとどまらない、広域的な運用を可能とする制度の拡充が不可欠である。
  よって、国においては、児童発達支援の更なる充実と公平性の確保を図るため、次の措置を講ずるよう強く要望する。
1 市町村域を越えた広域的な連携を可能とする制度となるよう、児童発達支援に関する運用の改善を図ること。
2 複数の市町村が連携して児童発達支援体制を構築する場合における財政面や制度面での支援の拡充を図ること。
3 子どもと家庭に寄り添う切れ目のない支援を実現するため、5歳児健診を含む就学前段階からの支援を一体的にマネジメントできる「子ども版ケアマネジメント」の仕組みについて、制度設計に向けた検討を進めること。
  上記のとおり地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

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