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議員提出議案

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件名

発議案第14号 道路関係諸税の暫定税率見直しと地方道路整備の財源確保に関して慎重且つ十分な国会審議を求める意見書

本会議議決結果

議決日:平成20年3月25日
議決結果:原案可決

内容

意見書提出先:衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、総務大臣、財務大臣、国土交通大臣

 道路関係諸税の暫定税率見直しと地方道路整備の財源確保に関して慎重且つ十分な国会審議を求める意見書

 道路特定財源における暫定税率については見直しを行い、地方分権理念に基づく道路財源の確保を図る制度設計を展望した、慎重且つ十分な国会審議を強く要望する。

理由
 道路特定財源制度は、「受益者負担」の考え方に基づき、道路の利用者、つまり自動車の所有者やその燃料を使用した人が道路の建設・維持費用を負担する制度として、昭和29年以来54年間継続され、また、その暫定税率は道路整備の加速を図るものとして34年間継続されてきた。
 道路整備は、社会的インフラの主要な事業として今なお地方自治体の重要な施策のひとつであるが、道路特定財源により担保された事業は、その安定的・継続的な執行において、それなりに意義ある制度であった。
 本県においては、広大な面積を有する県土と、今なお人・物の移動をはじめ自動車に依存せざるを得ない状況にあることなどから、県民が安全安心に生活し、活力ある地域経済の形成を図る基幹的インフラとしての道路整備に取り組んできており、一方、国の責任における基幹的道路ネットワーク等の構築を永年にわたり求めてきた。
 このような中、現在、国会において大きな議論を呼んでいる暫定税率や特定財源に係る議論においては、政局に絡めた動きが支配的であり、国民、特にも地方に住む者の思いとは距離感がある展開が続いている。
 よって、国会の議論として慎重且つ十分な議論が求められており、次の諸点を中心に道路関係諸税の改善を図るよう、強く求めるものである。

1 道路関係諸税の暫定税率は、時代状況の変化を踏まえ、見直すこと。
2 見直しに伴う地方財源の減収が生じる場合は、十分な配慮と補填を行なうこと。
3 「道路の中期計画」は、必要性、緊急性、優先度を精査し、国直轄事業の地方負担金のあり方も含め、計画期間や総額の見直しを図ること。
4 道路特定財源は、将来的な抜本的検討を視野に入れつつ、当面、交通関係の他の特別会計や特定財源と一本化し、交通関係の社会資本整備を総合的に行えるようにするとともに、公共交通の維持・確保、交通バリアフリー化の推進、交通安全対策や環境対策などクルマ社会の負の側面に則した財源として一定の便益を拡大すること。
5 上記対策を進めつつ、道路財源の地方移譲を進めること。

 上記のとおり地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

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