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議員提出議案

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件名

発議案第4号 森林の多面的機能に着目した山村活性化、森林管理、環境保全等の対策を求める意見書

本会議議決結果

議決日:平成20年10月10日
議決結果:原案可決

内容

意見書提出先:衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、総務大臣、財務大臣、農林水産大臣、経済産業大臣、環境大臣

 森林の多面的機能に着目した山村活性化、森林管理、環境保全等の対策を求める意見書

 森林の多面的機能の発揮に着目した林業の経営安定、山村の活性化、森林管理及び環境保全が図られるよう、特段の措置を講ずるよう強く要望する。

理由
 わが国の森林資源は、温暖湿潤な気候と戦後の造林意欲などにより整備保全が図られてきた。森林は、国有林、民有林の所有形態にかかわらず国民生活に密接にかかわっており、国土の保全・水源かん養等の公益的機能の発揮のほか、京都議定書に盛り込まれた温室効果ガスの削減目標の達成に必要な森林吸収量の確保など多面的機能を有しており、森林管理及び環境保全対策の推進が一層求められている。しかし、一方で森林管理を担う林業経営を取り巻く環境は、安価な外材輸入の増大や産業構造の変化などの影響を受け厳しい状況にある。
 よって、国においては、こうした点に鑑み、森林の多面的機能の発揮に着目した林業の経営安定、山村の活性化、適切な森林管理及び環境保全が図られるよう、次の事項について対策を講ずるよう強く要望する。

1 10年後の木材自給率の目標を50%として設定し、新たな生産体制の構築を通じて、中山間地を中心にした雇用拡大に努めること。
2 公共的建築物における地域材の優先使用・利用拡大を推進すること。
3 木材の生産・加工・流通体制を大胆に効率化するとともに、木質バイオマスを利活用した起業による木材産業の6次産業化を図ること。
4 森林の適切な管理を行うものに対して、「森林管理・環境保全直接支払い」制度を創設し、支援を行うこと。
5 温室効果ガスの森林吸収量確保の観点から、国内排出量取引制度の活用など適正な森林管理の促進に資する制度のあり方について検討を行うこと。
6 国産材のトレーサビリティシステムを導入し、森林の適切な管理に資するとともに、国産材のブランド化を図り違法伐採による外材輸入の規制を行うこと。

 上記のとおり地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

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