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議員提出議案

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件名

発議案第4号 養護老人ホームの運営及び施設整備に関する支援の拡充を求める意見書

本会議議決結果

議決日:平成23年7月13日
議決結果:原案可決

内容

意見書提出先:衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、財務大臣、厚生労働大臣

 養護老人ホームの運営及び施設整備に関する支援の拡充を求める意見書

 養護老人ホーム入所者の文化的かつ健康的な生活を確保するとともに、養護老人ホームの経営安定が図られるよう、国において、養護老人ホームの運営や施設整備に対する支援の拡充を行うよう強く要望する。

理由
 養護老人ホームは、明治時代、貧困により生活に困窮した高齢者の受け入れ施設であった養老院が始まりとされており、それ以降、国の責任の下で低所得高齢者の福祉対策として運営が図られてきている。
 しかし、平成17年に措置(運営)費及び施設整備費に係る財源が地方に移譲されて以来、施設の近代化が大きく遅れるとともに、措置(運営)費の一般財源化により、市町村の負担が大きくなったことから、入所の必要が高いと思われる者に対する措置が控えられる等、全国的に制度が円滑に運営されていない状況も課題として指摘されているところである。
 また、現在、岩手県における施設数は17施設であるが、施設が老朽化し、居住形態のほとんどが多床室のままとなっている施設が多数存在する。その一方、施設整備に対する補助制度の変遷に伴い、実質的に補助率が低下するとともに、措置費において減価償却費が算定されていないこと、養護老人ホームでは入所者から居住費を徴収することができないこと等から、制度上、施設整備に必要な財源の確保が十分できない状況である。
 独立行政法人福祉医療機構の融資制度は徐々に改善されつつあるが、介護報酬等により財源確保が可能な介護保険施設と概ね同等の融資条件が設定されている中で、十分な資金調達ができず、未だに施設の改築等が進まない実態があり、老朽施設の改築等による入所者の生活環境改善が早急に望まれる状況である。
 ついては、国におかれては、次の事項を実現するよう強く要望する。

1 入所者等のニーズに対応可能な制度となるよう、国の責任において、措置の適正化や措置費の見直し等の改善を図ること。
2 老朽化している施設の改築等を適時適切に行うことができるよう、次の措置を講じること。
 (1)改築等に係る法人負担を軽減するため、現行の都道府県の一般財源による支援措置だけではなく、国において新たな補助制度を創設するなど、直接支援措置を講じること。
 (2)改築等に係る借入金の償還財源を確保するため、措置費において制限されている償還金への充当に係る規制の緩和を図ること。

 上記のとおり地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

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