発議案第4号 介護保険の改善を求める意見書
議決日:平成16年7月5日
議決結果:原案可決
意見書提出先:衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、厚生労働大臣
介護保険の改善を求める意見書
介護保険を安心して利用できる制度に改善を図るため、低所得者への保険料・利用料の減免策や特別養護老人ホームを初めとする基盤整備を進める特段の措置を講じられたい。
理由
介護保険は、平成12年4月の法施行後4年を経て、全般にわたる検討と見直しの時期を迎えている。この間、高齢化の進行と制度の周知などが相まって、要介護認定者がスタート時の218万人から平成16年3月には約384万人へと約7割以上増加し、制度改善への国民の願いは切実となっている。
ところが、被保険者の範囲の拡大や給付対象の縮小、利用料の引上げ、入所者の食費・居住費の自己負担の導入、障害者施策との統合などを検討する動きが伝えられ、高齢者と家族、関係者、国民の中に懸念が広がっている。
介護保険を安心して利用できる制度へ改善することは、国民共通の願いである。
よって、国においては、介護保険制度の見直しに当たって、次の事項に十分留意されるよう強く要望する。
1 介護保険料・利用料の引上げや食費・居住費の自己負担導入を実施しないこと。
2 保険料・利用料の低所得者向けの減免策を強化・拡充すること。
3 特別養護老人ホームを初めとする基盤整備及び介護予防対策の拡充を図ること。
4 障害者支援費制度との統合については慎重に検討すること。
上記のとおり地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。