岩手県議会トップ

議員提出議案

詳細情報

件名

発議案第4号 被災者二重ローン債務減免制度の法整備と生活再建支援金の増額を求める意見書

本会議議決結果

議決日:平成25年7月9日
議決結果:原案可決

内容

意見書提出先:衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、財務大臣、経済産業大臣、内閣府特命担当大臣(防災)

 被災者二重ローン債務減免制度の法整備と生活再建支援金の増額を求める意見書

 個人版私的整理ガイドライン(以下「ガイドライン」という。)は、東日本大震災津波の影響によって、住宅ローン等の既往債務を弁済できなくなった個人の債務者について、債務の全部または一部を減免することを通じて、生活や事業の再建を支援し、被災地の復興・再活性化に資することを目的として策定された仕組みであり、運用当初は、自己破産などの法的整理に比べ、個人信用情報への登録を回避できることなど、手続の早さや新たな融資が受けやすいことなど、被災者の再スタートに向けて多くのメリットが期待されていた。
 しかし、本年6月28日現在、債務整理の成立件数は412件に留まり、岩手県内では108件しか成立していない。
 この制度は民間同士の話し合いで進むが、当事者同士が交渉に入る前に、ガイドライン運営委員会本部が事前審査をするため、個別相談の多くは、ガイドラインの利用要件に合致しないと判断され、債務整理に向けた申し出準備に進めない状況となっている。さらに、審査の厳格さは金融機関の都合を色濃く反映し、民間の話し合いによる解決の限界を示している。 また、審査体制上の問題から、長期間放置された事案も確認されている。
 従って、被災ローンの減免制度を法的に整備することが、被災者のせめてゼロからの出発を保障することになり、自力での住宅再建の後押しにもなる。
 また、生活再建支援金も300万円では少なく、500万円に引き上げることで住宅再建を進めることができるものであり、震災前から所得が低い地域での大規模災害には、その状況にあった法的支援制度がなければ生活再建はできない。
 よって、国においては、被災者の生活再建のため、次の事項を速やかに実施するよう強く要望する。

1 被災者二重ローン債務減免制度は民間の私的整理に任せるのではなく、時限立法での法整備を急ぎ、東日本大震災の 被災者の生活再建を助けること。
2 生活再建支援金は、200万円増額して500万円にすることを早急に決め、住宅の自力再建を後押しすること。

 上記のとおり地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

議員別の賛否の状況

メニュー