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議員提出議案

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件名

発議案第18号 がん検診の実施体制の強化を求める意見書

本会議議決結果

議決日:平成26年3月25日
議決結果:原案可決

内容

意見書提出先:衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、厚生労働大臣

 がん検診の実施体制の強化を求める意見書

 がん対策には、がんの早期発見、早期治療が不可欠であることから、必要ながん検診の受診率や検診精度の向上のため、がん検診の実施体制の強化について強く要望する。

理由
 我が国においては、がんによって、平成23年には年間35万人が死亡し、生涯のうち約2人に1人はがんにかかると言われ、本県でも、昭和59年から平成22年まで第1位の死亡原因となっており、がん対策は、まさに国や地域の喫緊の課題である。
 がんを早期に発見し、進行がんを減少させ、がんの治癒や患者のQOL(生活の質)向上の確保など予後の向上を図るためには、がん検診及び精密検査の検診受診率を向上させることが不可欠である。
 現在、がん検診は、健康増進法に基づき、市町村がその実施に努めることとされているが、実際には全住民が対象となっておらず、企業、健康保険組合等が任意に実施しており、また、検診対象者の範囲が明確ではなく、さらに、実施主体間の情報の共有などの連携がないことなどから、効率的な検診勧奨が困難となっている。
 本県においても、市町村、企業、健康保険組合等の実施主体の県平均のがん検診受診率は、国民生活基礎調査(平成22年)によれば20%から30%程度と、国が目標とする50%には到底及ばない状況となっていることから、今般、「岩手県がん対策推進条例」を議員提案により制定し、がんの予防、早期発見及び治療など、がん対策に県民が一体となって一層取り組んでいくこととしたところである。
 よって、国においては、早期発見、早期治療によるがん対策を推進するため、次によりがん検診の充実、強化をするよう強く要望する。

1 がん検診の受診率向上のため、がん検診を職域での健康診断や特定健診に位置付け、がん診療と健康診断が一体的に行われるようにすること。
2 地方自治体が検診状況を把握できるよう、企業、健康保険組合等から職域での検診内容や実績を地方自治体へ報告するなどし、検診実施者間の情報が共有できる制度を整備すること。
3 がん検診の受診から精密検査まで、検診を受けやすい環境整備や支援の充実を図るとともに、あわせて検診精度の向上を図ること。

 上記のとおり地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

議員別の賛否の状況

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