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議員提出議案

詳細情報

件名

発議案第20号 難病や小児慢性特定疾病の患者の自己負担増の見直しを求める意見書

本会議議決結果

議決日:平成26年3月25日
議決結果:原案可決

内容

意見書提出先:衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、厚生労働大臣

 難病や小児慢性特定疾病の患者の自己負担増の見直しを求める意見書

 経済的に大きな負担を抱える難病や小児慢性特定疾病の患者の自己負担増の見直しについて強く要望する。

理由
 我が国においては、平成23年度で約90万人弱の難病や小児慢性特定疾病の患者が、長期の療養による精神的、肉体的な苦痛に耐え、何よりも医療費や通院費などの経済的に大きな負担を強いられながら、日々の生活を送っている。
 こうした理由から、これまで難病患者等を対象とした医療費助成制度が設けられているところであるが、国は、先頃、この制度を見直す内容の「難病の患者に対する医療等に関する法律案」及び「児童福祉法の一部を改正する法律案」を第186回通常国会に提出した。
 見直しの主な内容は、助成対象の難病とされる疾患を現在の56疾患から約300疾患に、また、小児慢性特定疾病では、514疾患から約600疾患にそれぞれ増やすこととしたところである。一方で、助成対象者を日常生活や社会生活に支障がある人に限定することとしており、これまで難病において助成対象となっていた軽症患者は原則として対象外となるほか、所得に応じて負担金の月額が最大で3万円(小児慢性特定疾病は難病の2分の1の水準とされ、最高で1万5千円)の負担となることなどから、今後、受診を抑制する患者が出る懸念がある。
 政府の見直し案には、医療費助成の対象疾患が拡大するという患者にとってプラスとなる内容も含まれているが、一方で、一部の患者については、医療費や入院時の食費の自己負担が増えるなどの新たな負担を強いられる深刻な問題も含まれている。
 そもそも、難病や小児慢性特定疾病の患者は、医療費以外にも通院のための交通費や衛生材料の費用等を長期にわたって更に負担しており、医療費等の自己負担が増えれば、患者、家族の生活は立ち行かなくなる。
 よって、国においては、制度の見直しに当たっては、難病や小児慢性特定疾病の患者の自己負担の軽減措置を講ずるよう強く要望する。
 上記のとおり地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

議員別の賛否の状況

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