発議案第3号 私学助成制度の充実を求める意見書
議決日:平成26年12月10日
議決結果:原案可決
意見書提出先:衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、総務大臣、財務大臣、文部科学大臣
私学助成制度の充実を求める意見書
我が国の学校教育における私学教育の重要性や私学を取り巻く厳しい状況に鑑み、私立学校に対する助成制度の一層の充実を図るよう強く要望する。
理由
我が国における教育の発展を図るためには、公私あいまっての教育体制の維持が不可欠であり、経営基盤の弱い私立学校の教育条件の維持向上と経営の健全化を図ることが極めて重要である。
私立学校は、各々特色ある教育を展開し、国公立学校とともに我が国の将来を担う子どもの教育において大きな役割を果たしているが、平成22年度から公立高等学校の授業料が不徴収とされるとともに私立高等学校等への就学支援金制度が創設され、保護者の負担は軽減されたものの、保護者負担の公私間格差は依然として大きいものがある。
就学支援金制度については、本年度から所得制限が導入され、公私間格差の是正に向けた制度の拡充が図られた一方、就学支援金を受給できない生徒も生じたことから、教育の機会均等を図るという本制度の意義が薄れた面があるものと言わざるを得ない。
また、平成23年3月の東日本大震災津波で被災し、家族が死亡・行方不明になった生徒や家計を支える保護者が仕事を失った生徒等もいることから、子どもたちが安心して学校で学べるよう、引き続き私立学校の経営の維持強化への支援が必要である。
よって、国においては、このような実情を深く認識し、我が国の学校教育における私学教育の重要性や私学を取り巻く厳しい状況に鑑み、私立高等学校以下に対する経常費助成の増額、過疎特別助成の継続及び就学支援金制度の拡充など、国の私学助成制度の一層の充実を図るよう強く要望する。
上記のとおり地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。