発議案第5号 学生が安心して使える奨学金を求める意見書
議決日:平成27年7月8日
議決結果:原案可決
意見書提出先:衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、財務大臣、文部科学大臣
学生が安心して使える奨学金を求める意見書
奨学金の返済に対する不安と負担を軽減し、教育の機会均等を保障するため、早期に奨学金制度を改善するよう要望する。
理由
本来、奨学金は、若者の夢と希望を後押しすべきものであるが、高校と大学で借りた奨学金の返済が大変である、返済に不安があるため奨学金の借入れを我慢し、アルバイトで学費を賄っている、体調不良で働けない時期に返済の催促を何度もされるといった切実な意見が若者から寄せられている。
雇用の状況が不安定で、学生が卒業後の将来を見通すことが難しい中、奨学金の返済が重荷となり、奨学金を返還している者の8人に1人が返済を滞納し、又は返還期限の猶予を受けており、また、延滞利息の制度により、奨学金返済の負担が増大している。
また、OECD加盟国で、高等教育の学費が有償であり、返済不要の給付型奨学金制度が整備されていないのは日本だけである。
よって、国においては、奨学金の返済に対する不安と負担を軽減し、教育の機会均等を保障するため、次の措置を講ずるよう強く要望する。
1 給付型奨学金を創設すること。創設するまで、有利子奨学金を全て無利子奨学金とすること。
2 延滞利息の制度をやめること。
3 所得に応じた金額を一定期間返済すれば残額が免除される、所得連動型の返済制度を創設すること。
上記のとおり地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。