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議員提出議案

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件名

発議案第10号 物流業における安全確保のために高速道路の利用負担軽減と環境整備を求める意見書

本会議議決結果

議決日:令和元年12月11日
議決結果:原案可決

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内容

意見書提出先:衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、財務大臣、国土交通大臣

 物流業における安全確保のために高速道路の利用負担軽減と環境整備を求める意見書

 物流業の安全確保及び国民生活の安定と向上を図るため、高速道路利用者の負担軽減と安全確保のための環境整備を早期に実現するよう強く要望する。

 理由
 トラック輸送にとって高速道路の利用は、運転者の拘束時間短縮等働き方改革の実現と輸送時間の短縮及び定時性の確保等生産性の向上の実現に不可欠なものであり、物流効率化の推進に欠かせないものである。
 厚生労働省、国土交通省及び公益社団法人全日本トラック協会が作成した、取引環境と長時間労働の改善に向けたガイドラインにおいても、トラック運転者の拘束時間削除に向けた対応のひとつとして、さらなる高速道路の利用が大きな効果があるとされている。
 これまで国においては、高速自動車交通網を産業発展に不可欠な基盤として整備を促進してきた背景を踏まえ、高速道路が国民生活と経済のライフラインとしての機能を果たすためには、高速道路料金の利用者負担の軽減が求められる。
 また、平成31年4月から、平常時、災害時を問わない安定的な輸送を確保するため、国土交通大臣が物流上重要な道路輸送網を指定する重要物流道路について指定が行われているが、高速道路の安全対策の推進に関しては、現状と照らし合わせて不十分な状態にある。
 トラック運転者には、労働関係法令や自動車運転者の労働時間等の改善のための基準(厚生労働大臣告示)において、連続運転時間や休息期間等が義務付けられている。
 これを遵守するためには高速道路において休憩するスペースの確保が重要であるが、高速道路のサービスエリア、パーキングエリアの大型車の駐車スペースは夕方から夜間にかけて満車状態で、運転者が十分に休憩することができない状況が続いている。
 一方、東日本大震災津波発災後は、三陸沿岸道路の整備が着々と進められているが、この道路にはトイレを含んだ休憩施設がなく、近隣の道の駅の利用を促されている状況であることは決して望ましいとは言えない。
 よって、国においては、物流業の安全確保及び国民生活の安定と向上を図るため、次の措置を講ずるよう強く要望する。

1 営業用トラックに係る高速道路利用料金の割引制度の堅持並びに長距離逓減制及び深夜割引の拡充を図ること。
2 高速道路のサービスエリア、パーキングエリアの整備・拡充を推進すること。
3 三陸沿岸道路にトイレを含んだ休憩施設等を早期に整備すること。

 上記のとおり地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

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