岩手県議会トップ

議員提出議案

詳細情報

件名

発議案第12号 東京一極集中の是正に向けた取組を求める意見書

本会議議決結果

議決日:令和2年7月6日
議決結果:原案可決

本文の表示 (PDF 140KB)

内容

意見書提出先:衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、総務大臣、財務大臣、厚生労働大臣、内閣官房長官

 東京一極集中の是正に向けた取組を求める意見書

 東京一極集中を是正し、全国知事会で提唱された、新次元の分散型国土の創出を実現するため、コロナ禍によって生じた課題を早急に分析の上、地方の財源の確保を含む抜本的な改革に取り組まれるよう強く要望する。

理由
 新型コロナウイルス感染症が東京都において依然として収束が見通せない事態は、東京一極集中が続く国土構造の新たなリスクを顕在化させている。国は感染抑止に総力を注ぐのは言うまでもないが、収束後は東京一極集中の是正を強力かつ確実に進めるべきである。
 東京都の感染者は国全体の三割を占め、移動や企業活動が著しく制限された影響は国内の経済、教育、文化など広範囲に及んでいる。緊急事態宣言の解除後も連日、国内最多の感染者が確認されている現状は、国内企業の本社機能や教育機関などが首都圏に集中している危うさ、影響の大きさを浮き彫りにし、さらに問題を深刻化させている。
 昨年12月に安倍首相は、「東京一極集中を是正する大きな目標に向かって取組を一層充実させる」と述べ、今後5年の地方創生の具体策を盛り込んだ第2期まち・ひと・しごと創生総合戦略を閣議決定した。しかし現状は、第1期まち・ひと・しごと創生総合戦略で掲げた東京圏の人口の出入りを均衡する目標は達成できず、2019年の転入超過は約14万5千6百人にのぼり、2014年に比べ3万6千人増加しており、東京圏の人口集中は一層進んだ結果となっている。
 第2期まち・ひと・しごと創生総合戦略では兼業・副業などで地域と関わる関係人口の増加を目指す方針を打ち出したが、コロナ禍によって社会状況は大きく変容しており、現状の政策ではパラダイムシフトに至る形にならないのは明白である。
 コロナ禍によって、テレワークやオンライン会議といった「新しい生活様式」を社会に定着させる必要性や医療環境の整備については大きな課題と再認識された。就業や企業立地に関しては、地方企業でダイバーシティをさらに進めること、特に若い女性の地方からの転出を防ぐことについて、抜本的な政策が求められる。
 よって、国においては、東京一極集中を是正し、全国知事会で提唱された、新次元の分散型国土の創出を実現するため、コロナ禍によって生じた課題を早急に分析の上、地方の財源の確保を含む抜本的な改革に取り組まれるよう強く要望する。
 上記のとおり地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

議員別の賛否の状況

メニュー