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議員提出議案

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件名

発議案第10号 児童養護施設の機能強化及び施設退所者の支援充実を求める意見書

本会議議決結果

議決日:令和4年7月5日
議決結果:原案可決

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内容

  児童養護施設の入所者・退所者がともに安心した生活を送ることができるよう、児童養護施設の機能強化及び退所者の支援体制の一層の充実を図ることを強く要望する。
理由
  近年の児童養護施設の状況は、家庭における養育の脆弱化を背景として虐待を受けた子どもや障がいのある子どもの入所割合が高くなっており、関係機関や団体とのこれまで以上の綿密な連携が必要となっている。
 また、子どもたちを取り巻く家族や社会の問題、子どもたち個々の抱える身体的、心理的な問題に対しても、それぞれに高度な専門的支援が必要となる等、日々変化し複雑化する養育現場で対応を模索する状態が続いている。
  更に、新型コロナウイルス感染症の感染拡大等によって、施設で働く職員の離職が進み、新規採用が追い付かずにマンパワー不足が慢性化する等の問題も深刻化している。
  このような状況のままでは、児童養護施設において子どもの育ちを保障することがますます困難になることから、社会的養護はもちろんのこと、関連する領域の関係者や地域の様々な支援機関等とも連携し、これまで以上に子どもたちの声に耳を傾け、施設の専門性をより高度にしていくことが強く求められる。
  また、児童養護施設の退所後についても、就職や進学等で施設を退所した者には、頼れる大人がいないケースもあり、離職や退学につながることが少なくないことから、退所者への支援も一層強化していかなければならない。
 よって、国においては、児童養護施設の機能強化及び退所者の支援体制の一層の充実を図るため、次の対策を講ずるよう強く要望する。
1 児童養護施設が、その役割・機能を十分に発揮するためにも、施設の職員配置基準を拡充するとともに、職員の確保対策と職員が働き続けることができるよう処遇を改善するための財政措置を講ずること。
2 児童養護施設の入退所者の自立に向けた就職や生活など、様々な事項に関する相談対応や支援の強化を図るため、全国に支援コーディネーターを配置すること。
3 児童養護施設の退所者の雇用への理解の促進を図るとともに、退所者を雇用する企業への支援策を講ずること。
4 児童養護施設の退所者が、安定的な生活基盤を築けるよう、公営住宅の優先入居の制度化等、住居確保支援を進めること。
  上記のとおり地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

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