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議員提出議案

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件名

発議案第27号 サケ資源回復等に関する意見書

本会議議決結果

議決日:平成25年3月26日
議決結果:原案可決

内容

意見書提出先:衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、財務大臣、農林水産大臣

 サケ資源回復等に関する意見書

 サケ資源の回復に向けて、資源変動要因を解明し、対策を講ずるとともに、サケ稚魚ふ化放流事業の効率化と安定を図るため、必要な施設等の整備やふ化放流経費への支援を継続するよう強く要望する。

理由
 東日本大震災津波の発災から2年が経過し、壊滅的な被害を受けた本県水産業は、漁船や養殖施設など生産基盤の復旧・整備が進みつつあり、漁業・養殖業の再開と生産の回復に向けて関係者が一丸となって取り組んでいるところであるが、本県水産業の重要な魚種であるサケの漁獲が著しく落ち込んでおり、水産業の再生への影響が懸念される。
 サケは、本県の漁業生産額の2割から3割を占め、漁業のみならず、水産加工業や流通業においても重要な魚種として、これまで本県沿岸地域経済の発展に大きく寄与してきたところである。
 近年のサケ漁獲の減少は、研究機関等によれば、本県に限らず、東北・北海道の太平洋側に共通した現象である。サケ資源の回復を図るためには、放流したサケ稚魚が本県沿岸域を離れ、北太平洋で成長した後に回帰するまでの生き残りや海洋環境など、国による広域的な調査等に基づく資源変動要因の解明と対策が必要とされている。
 また、サケ資源はふ化放流事業によって造成されているため、資源が回復するまでの間もふ化放流事業を安定的に継続していく必要がある。そのためには、ふ化場施設等について生産の効率化を進めるとともに、震災により漁協等の放流実施主体の経営が厳しい状況にあることから、継続してふ化放流事業に支援を行っていくことが求められている。
 よって、国においては、サケ資源の回復と安定的な資源造成を図るため、以下の事項を実施するよう強く要望する。

1 サケ資源の回復に向けて、資源変動要因を早期に解明し、対策を講ずること。
2 サケの回帰率を高める強い稚魚づくりのための試験研究や必要なふ化場等施設整備及び機器購入に要する経費への支援を継続すること。
3 サケ稚魚ふ化放流事業の安定的な実施に向けて、ふ化放流経費への支援を継続すること。

 上記のとおり地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

議員別の賛否の状況

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