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議員提出議案

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件名

発議案第9号 おたふくかぜワクチンの早期定期接種化を求める意見書

本会議議決結果

議決日:令和元年10月25日
議決結果:原案可決

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内容

意見書提出先:衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、財務大臣、厚生労働大臣

 おたふくかぜワクチンの早期定期接種化を求める意見書

 おたふくかぜについて、A類疾病の「集団予防を図る目的で予防接種を行う疾病」に位置づけ、おたふくかぜワクチンの定期接種化を早期に実現するよう強く求める。

 理由
 「流行性耳下腺炎」いわゆるおたふくかぜは、子どもを中心に流行し、発熱や耳の下の腫れを引き起こすウイルス性の感染症である。
 日本耳鼻咽喉科学会が、全国5,565施設を対象に、2015年から2016年までの2年間におたふくかぜにかかり難聴になった人の数を調査したところ、少なくとも348人が難聴と診断され、このうち16人は両方の耳が難聴になっていた。
 難聴になった人を年齢別に見ると、10歳未満が半数近くを占めており、学会では、おたふくかぜによる難聴は治療で回復させるのが難しいとして、重症化を防ぐためにワクチンの接種を受けるよう呼びかけている。
 また、おたふくかぜの合併症である無菌性髄膜炎については、おたふくかぜワクチンを接種したほうが、未接種でおたふくかぜに感染した場合よりも発症率が低いことが明らかになっている。
 しかし、おたふくかぜワクチンは現在、任意の接種となっており、1回の接種につき5,000円から7,000円程度の自己負担を生じ、しかも2回の接種が必要であるため、感染者のうちの60%を占める3歳児から6歳児の保護者の経済的負担は大きく、接種率は30%から40%程度と低迷し、感染のリスクが高い状態になっている。
 海外では、麻疹風疹おたふくかぜ(MMR)ワクチンの2回接種が小児の定期接種に導入されている国が多く、先進国の中でおたふくかぜワクチンが定期接種化されていないのは日本だけになっているとして、日本小児科学会も早急に定期接種化するよう求める要望書を2012年に提出し、2018年には更に日本小児保健協会、日本小児科医会等を加えた全17団体からも提出しているが、未だ実現されていない。
 これに関連して、これまで任意接種であったロタウィルスワクチンは、接種完了まで一人当たり約3万円と高価であるため、接種をためらう保護者が多かったが、厚生労働省の厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会が、2020年10月から定期接種化する方針を了承したことは予防接種において大きな前進であり、同様に難聴などの後遺症の恐れがあるおたふくかぜワクチンについても定期接種化を進める必要がある。
 なお、厚生科学審査会感染症分科会予防接種部会おたふくかぜワクチン作業チーム報告書によれば、2回の定期接種化により、社会的経済視点では1年あたり289.8億円の費用低減が期待できると推計されており、社会保障費の軽減にも寄与するものと期待されている。
 よって、国においては、おたふくかぜをA類疾病の「集団予防を図る目的で予防接種を行う疾病」に位置づけ、おたふくかぜワクチンの早期定期接種化を実現するよう強く要望する。
 上記のとおり地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

議員別の賛否の状況

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