岩手県議会トップ

請願・陳情

詳細情報

議案名

44 原油高騰への緊急対策についての請願(環境生活部所管分)

受理年月日

平成20年10月6日

付託委員会

環境福祉委員会

本会議議決結果

議決日:平成20年10月10日
議決結果:意見書を発議し、関係機関に要望することとして採択

措置

送付

内容

1 岩手県として、原油高騰に対して次の緊急対策を行うこと。
 (1) 昨年全市町村で実施した福祉灯油の実施・拡充のため、経費の補助を行うこと。
 (2) 農林漁業に対して、燃料の直接補てんなど、何らかの効果的な支援対策を行うこと。
 (3) 中小零細企業などに対して、融資制度の拡充など、何らかの効果的な支援対策を行うこと。
2 地方自治法第99条に基づき、国に対して、原油高騰への緊急対策を求める意見書を提出すること。
 (1) 原油高騰の要因となっている投機マネーの流入について、日本が率先して各国と連携し、規制を行うこと。
 (2) 石油備蓄の取り崩し、石油諸税の引き下げなど、石油製品高騰への緊急の対策を行うこと。
 (3) 福祉灯油の拡充を初め、石油への依存度が高い農林漁業、運輸業、中小零細企業などへの緊急の支援対策を行うこと。

(理由)
 9月に入り若干価格は下がったものの、ガソリンは1リットル173円、灯油は1缶2,334円(9月岩手県平均価格。県民生活センター調査)と高値が続き、厳しさを増す県民の家計を直撃している。また、石油製品の高騰は、燃料や資材の値上げとなって、中小の事業者や農林漁業にも大きな打撃を与えている。このままでは、消費者も生産者も事業者も暮らしや経営が成り立たない。こうした異常事態に対し、国として、また岩手県として、効果的な支援対策を要望する。
 特に、現在の石油製品の異常高騰は、国際的な原油の暴騰が要因であり、その背景には、投機マネーの巨額流入がある。実際の取引量では1%以下しかないニューヨーク原油先物市場が異常高騰を作り出しており、昨年前半には50〜60ドル/バーレルだった原油をこの1年で一気に140ドルまで押し上げた。その後100ドル前後に急落したものの、アメリカの金融危機による投機マネーの再流入などによって、再高騰の動きも出ている。世界の需給バランスで決まる原油価格は、50〜60ドル/バーレル程度(07年度資源エネルギー庁「エネルギーに関する年次報告書」)から考えても、現在の原油価格は異常である。石油の価格安定と安定供給は、世界のすべての国々の経済や人々の生活の安定に不可欠である。今こそ、日本政府が各国と協力して、投機マネーへの規制に緊急に取り組むことを要望する。
 岩手県議会として、県民の暮らしや農林漁業、事業を守るために、上記の2点を緊急に行っていただきたく、請願する。

※環境福祉委員会付託は項目1(1)及び2であり(2(1)及び(2)は環境生活部、1(1)及び2(3)は保健福祉部所管)、項目1(2)は農林水産委員会、項目1(3)は商工文教委員会にそれぞれ付託。

メニュー