28 教育予算の拡充、義務教育費国庫負担制度の堅持、学級編制基準・教職員定数の改善を求める請願
平成16年6月29日
商工文教委員会
議決日:平成16年10月8日
議決結果:意見書を発議し、関係機関に要望することとして採択
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私たちは、子供・保護者・地域の人々の賛同を得て、学びの喜びとすばらしさを実感できる学校を目指している。しかし、厳しい雇用情勢を受け、保護者の失業などから就学援助や奨学金を必要とする子供たちが増加している。教育基本法第10条第2項は、教育行政は、この自覚のもとに、教育の目的を遂行するに必要な諸条件の整備確立を目標として行わなければならないとしている。私たちは、今こそこの精神を生かし、最善の教育環境を保障するため教育予算の拡充を求める。
子供たちの基礎学力の向上ときめ細やかな指導を実現する義務制第7次・高校第6次定数改善計画の実施により、教職員の定数改善が進んでいる。さらに、全国の地方自治体では独自の30人以下学級など少人数学級や少人数指導支援事業が実施されている。また、児童数の減少に伴い、複式学級での授業を行っている学校も増えている。学年によって学習の内容が異なることから、私たちは複式学級の解消を求める。現行の定数改善計画の早期実施と「30人以下学級」、「複式学級解消」の実現のための法律改正が必要である。
2003年度4月から12学級以上のすべての学校に司書教諭が発令された。しかし、現状では、充て司書教諭の発令であり、求められる役割を果たすことは困難である。保健室に養護教諭がいるように、学校図書館にもまた、専任の司書教諭がいて、子供たちの主体的な学びを育み、いつも開かれた場所であってほしいと考える。
今、三位一体改革の議論の中で、義務教育費国庫負担制度の見直しが焦点になっている。財務省・総務省は、国の財政事情と財政改革を理由に、義務教育費国庫負担制度の一般財源化を提案しているが、このことは、教育費の地方転嫁であり、教育の機会均等、教育水準の維持向上を阻むことになる。義務教育費国庫負担制度の堅持を強く求める。
貴議会におかれては、以下の事項について、関係機関に意見書を提出していただきたく請願する。
1 子供たちにゆきとどいた教育を保障するため、教育予算を拡充すること。
2 義務教育費国庫負担制度を堅持すること。
3 義務制第7次・高校第6次定数改善計画を早期に完全実施すること。
4 「30人以下学級」、「複式学級解消」実現のため法律改正を行うこと。
5 司書教諭を専任で配置するため、学校図書館法を初めとする関連法の改正を行うこと。