30 民有林造林事業の推進支援について請願
平成16年9月24日
農林水産委員会
議決日:平成16年12月15日
議決結果:別記のとおり
送付
別記
1 民有林造林推進のために借り入れた既往の造林資金等(農林漁業金融公庫資金)は、現在の金利水準を大きく上回る金利で、借受者にとって大きな経済負担となり、元金や利息の延滞が増大する傾向にある。金利負担の軽減を図り、返済を長期化するために施業転換資金が制度化されているが、「林業経営改善計画に基づく事業を行う者」の要件が障害となっており、大部分の借受者がこの資金を活用できない状況にある。このため、この要件を撤廃するよう関係機関に要望されたい。
2 松くい虫は盛岡市の隣接町まで発生しているが、現行の発生してからの対策のみならず、発生前の対策を充実されたい。
意見書を発議し、関係機関に要望することとして採択
1 民有林造林推進のために借り入れた既往の造林資金等(農林漁業金融公庫資金)は、現在の金利水準を大きく上回る金利で、借受者にとって大きな経済負担となり、元金や利息の延滞が増大する傾向にある。金利負担の軽減を図り、返済を長期化するために施業転換資金が制度化されているが、「林業経営改善計画に基づく事業を行う者」の要件が障害となっており、大部分の借受者がこの資金を活用できない状況にある。
このため、この要件を撤廃するよう関係機関に要望されたい。
2 松くい虫は盛岡市の隣接町まで発生しているが、現行の発生してからの対策のみならず、発生前の対策を充実されたい。
3 県有林事業が実施する保育・間伐作業については、特定の事業体だけではなく森林組合も受託できるよう、特段の配慮をされたい。
(理由)
盛岡市森林組合と同組合員が造林資金の貸付けを受け入れた金額の残高は、およそ1億円に達するが、木材不況による材価の低落のために、逐年その返済が困難かつ不可能に近い現状である。
このため、本組合・同組合員の貸付・借受残額のうち、およそ4,700万円が固定化を懸念される債権となっている。
ちなみに、年利率6.5%の利息額は、およそ15年で元金と同額となるなど、驚異的な金利負担となることは固定化債権の増大を一層高め、組合におけるこれらの回収を困難にしている大きな要因となっている。
現在、低金利への借換え制度はあり、公有林等は適用を受けているようであるが、林業外収入(給与収入・不動産収入)が低く、または皆無に等しい組合員は担保能力の低い立木・林地のみでの抵当権ではその適用は困難である。
私たち、民有林の代表である森林組合・同組合員の造林事業は国や地方の環境緑化と地球温暖化防止対策にも大きく貢献していることについては、全額公的資金で運営されている国・公有林の役割と全く同等であると確信しているものである。
したがって、民有林の厳しいこの現状を克服するためにも、低金利の制度資金を活用できるよう関係機関に要望されたい。
なお、この請願は、当組合の通常総会(平成16年2月4日)での組合員(636名)の緊急要望に関する総会決議に基づくものであることを申し添える。