140 2015年度最低賃金引き上げに関する請願
平成27年2月27日
商工文教委員会
議決日:平成27年3月23日
議決結果:別記のとおり
送付
別記
1 次の事項を実現するために政府及び関係機関に意見書を提出すること。
(1)最低賃金について、以下のように改善すること。
ア 最低賃金は、最低生計費を満たす金額とし、雇用戦略対話における最低賃金の引上げに関する合意に基づき、計画的に引き上げること。
(5)最低賃金を引き上げるための中小企業支援策を抜本的に拡充すること。
2 県として、最低賃金引上げのための中小企業支援策を強化すること。
【意見書を発議し、関係機関に要望することとして採択】
1 次の事項を実現するために政府及び関係機関に意見書を提出すること。
(1)最低賃金について、以下のように改善すること。
イ 地域間格差をなくすため、全国一律最低賃金制度を確立すること。
ウ 審議会や専門部会の公開性を高めること。また、非正規労働者が意見陳述する機会を必ず設けること。
(2)中央最低賃金審議会及び岩手地方最低賃金審議会の労働者側委員は、特定系統の団体のみから選任され続けていることから、偏向任命をやめ、各労働団体からバランスよく選出すること。専門部会の委員選出についても公正な任命を行うこと。
(3)以下の制度改正を行うこと。
ア 最低賃金の日額設定及び月額設定を復活させること。
イ 最低賃金を年金支給額、下請単価、業者や農民の自家労賃などに連動させ、ナショナルミニマム(国民生活の最低保障)の基軸とすること。
(4)最低賃金違反を根絶するため、労働基準監督官を大幅に増員し、監督行政の強化を図ること。
【不採択】
(請願趣旨)
雇用労働者の約4割が非正規労働者になり、労働者の4人に1人は年収200万円以下のワーキングプアである。低賃金で不安定な仕事にしか就けず、結婚、出産・育児ができない人が増え、少子高齢化がますます進行し、社会基盤を硬直化させている。その上、震災からの復興や生活再建も、生活できる賃金が保障された雇用が少ないこともあり進んでいない。
政府は、経済の好循環を実現するには賃金の引上げが必要と言いながら、地域別最低賃金は、最も高い東京都でも888円、鳥取県、高知県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県及び沖縄県では677円である。岩手県は678円であり、フルタイムで働いても月11万円程度ではまともな暮らしはできない。東京都と岩手県との格差も昨年までの204円から210円に拡大した。地方・地域を再生させるうえでも、地域間の格差の是正と最低賃金水準の大幅な引上げが絶対に必要である。
できる限り早期に全国最低800円を確保し、2020年までに全国平均1,000円を目指すとする政労使の合意による雇用戦略対話に基づいて、最低賃金を大幅に引き上げることこそ、消費購買力を確保し、地域経済と中小企業の経営を発展させる道である。
日銀による異次元の金融緩和で株価は上がり、大企業の内部留保は増えたが、実質賃金は下落し続けている。真の経済再生を実現するには、中小企業への経営支援と下請単価の改善を図り、最低賃金を引き上げることが必要である。
人間らしく生活できる金額の最低賃金を基本に、生活保護基準、年金、下請単価、課税最低限などを整備すれば、誰もが安心して暮らせる社会をつくることができる。
ついては、2015年度の最低賃金改定に当たり、次の事項について請願する。
(請願事項)
1 次の事項を実現するために政府及び関係機関に意見書を提出すること。
(1) 最低賃金について、以下のように改善すること。
ア 最低賃金は、最低生計費を満たす金額とし、雇用戦略対話における最低賃金の引上げに関する合意に基づき、計画的に引き上げること。
イ 地域間格差をなくすため、全国一律最低賃金制度を確立すること。
ウ 審議会や専門部会の公開性を高めること。また、非正規労働者が意見陳述する機会を必ず設けること。
(2) 中央最低賃金審議会及び岩手地方最低賃金審議会の労働者側委員は、特定系統の団体のみから選任され続けていることから、偏向任命をやめ、各労働団体からバランスよく選出すること。専門部会の委員選出についても公正な任命を行うこと。
(3) 以下の制度改正を行うこと。
ア 最低賃金の日額設定及び月額設定を復活させること。
イ 最低賃金を年金支給額、下請単価、業者や農民の自家労賃などに連動させ、ナショナルミニマム(国民生活の最低保障)の基軸とすること。
(4) 最低賃金違反を根絶するため、労働基準監督官を大幅に増員し、監督行政の強化を図ること。
(5) 最低賃金を引き上げるための中小企業支援策を抜本的に拡充すること。
2 県として、最低賃金引上げのための中小企業支援策を強化すること。