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請願・陳情

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議案名

52 沿岸地域における県立病院の医師確保による機能の充実を求める請願

受理年月日

令和3年10月5日

付託委員会

環境福祉委員会

本会議議決結果

議決日:令和3年10月13日
議決結果:採択

措置

送付

内容

(請願趣旨)
 東日本大震災後、沿岸地域は人口減少及び高齢化が最も深刻な地域となっている。被災した県立病院をはじめ地域の医療機関は、住民にとって大事な存在と再確認された。
 県立釜石病院では、昨年10月から循環器内科医師の減少に伴い心不全、心筋梗塞などの患者は、治療体制が整っている岩手医科大学付属病院や県立大船渡病院、県立遠野病院などへ搬送され治療を受ける仕組みとなった。同様に、脳神経外科や泌尿器科も医師が一人の体制が続いており、二次医療圏を超えた受診を余儀なくされている。再建された県立山田病院、県立大槌病院、県立高田病院においては、医師やスタッフの不足により夜間・休日の救急対応がされていないため、高齢者とその家族、施設の職員は、救急医療や入院治療を受ける上で不安や不便を抱えながら過ごしている。
 県立釜石病院では、この10月から、産科医、小児科医の確保が困難なことから分娩の取り扱いを休止することとなった。県立久慈病院では、産婦人科常勤医師不在によりローリスクの自然分娩のみの対応となっており、帝王切開が必要な妊婦は県立二戸病院等へ行く必要がある。医師の絶対数が不足している中で、胆江圏域をはじめ内陸部でも切実な声があがっているように、安心して産み・育てる環境は喫緊の課題である。
 コロナ禍の中、搬送先となる多くの基幹病院では受け入れ患者の増加に伴い、対応可能な許容量を超えての診療で、医師や看護師をはじめとする職員、搬送を担う救急隊の負担の増大がますます懸念されているところである。
 三陸沿岸道路の整備により移動時間が短縮されたものの、公共交通機関が整っていない地域からの通院や入院、遠くの病院まで行かなければならなくなることは、患者や家族にとって大きな負担となっている。二次保健医療圏内において医療が完結できるよう基幹病院の充実を図りながら、再建された県立山田病院、県立大槌病院、県立高田病院においても診療体制の充実と将来的には夜間・休日の救急対応を目指すことを願っている。
 この間の岩手県としての医師確保に向けた政策、対応に敬意を表しつつ、県立病院の創業の精神である「県下にあまねく良質な医療の均てんを」をさらに前進させるために、どの地域に住んでも安心して暮らせるよう、より一層地域医療の充実に尽力いただくようお願いする。
 ついては、下記の項目について請願する。

(請願事項)
県立病院に医師を確保して、沿岸地域の各二次保健医療圏内で必要な医療が受けられるよう機能の充実を積極的に進めること。

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