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請願・陳情

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議案名

89 病院内保育所職員の処遇を改善し、病院内保育所への支援拡充を求める請願

受理年月日

令和4年12月1日

付託委員会

環境福祉委員会

本会議議決結果

議決日:令和4年12月8日
議決結果:別記のとおり

措置

送付

備考

【意見書を発議し、関係機関に要望することとして採択】
1 院内保育所職員の処遇改善のため、次の項目について国に求めること。
(2) 地域医療介護総合確保基金を増額すること。基金には院内保育所関連分を明記し、院内保育所に予算が行き渡る仕組みをつくること。
2 県は、院内保育所の保育士に次の補助を行うこと。
(1) 岩手県社会福祉協議会が実施する保育士修学資金貸付制度について、県内の院内保育所に就職した場合にも返還免除の対象に含めることが可能となるよう、県として支援すること。
(2) 保育士のための家賃補助制度を、花巻市などの実施例を参考に創設し、院内保育所の保育士も対象とすること。
(3) 院内保育所が果たしている役割に鑑み、内閣府が実施する新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用し、院内保育所職員に手当の支給を行うこと。

【不採択】
1 院内保育所職員の処遇改善のため、次の項目について国に求めること。
(1) 保育士等処遇改善臨時特例事業として始まり10月から公定価格に組み入れられて実施されている月額9,000円の賃上げの措置を、認可外を含めた院内保育所を対象に行うこと。

内容

(請願要旨)
  2022年2月から保育士等への処遇改善臨時特例事業が保育士等の収入を3%程度(月額9,000円)引き上げる措置として実施され、10月からは公定価格に組み入れられている。しかし、医療労働者を支える院内保育所の多くは、国や自治体の制度の枠外であるとして、認可外の保育所となっており、この保育士の処遇改善の対象となっていない。多くの院内保育所は、病院職員以外の地域の子どもを受け入れることが難しいなどの事情から、2017年に始まった国の制度である子ども・子育て支援新制度の認可施設の枠内に移行できていない。
  岩手県には認可外の院内保育所が26施設、180人の保育士等が働き、904人定員で子どもを預かっている(2022年3月31日現在、岩手県作成資料より)。認可外保育所といっても、院内保育所は自治体の立入検査を受け、国が定める施設基準や運営基準を達成しており、多くの施設はその基準を満たしているという証明書も交付されている。
  院内保育所は、新型コロナウイルス感染症対策の最前線で奮闘する医療従事者を支え続けている。緊急事態宣言、まん延防止等重点措置の際も休むことなく開園し、子どもたちを守り、現場を支え続けた。その役割と苦労に見合った処遇に改善することは急務である。
  国からも院内保育所への支援拡充が要請され、認可外であっても活用可能な財源が示されている。厚生労働省が本年4月15日付で各都道府県、市町村宛てに発出した事務連絡「院内保育所の職員の処遇改善に向けた支援について」に「各地方公共団体の御判断により、内閣府が実施する『新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金』に基づき、新型コロナウイルス感染症対策の一環として、院内保育所を含む認可外保育施設の職員に対して、一時的な金銭給付を行うことが可能である。」と述べられている。
  ついては、以下のとおり請願する。なお、国に求める項目については、地方自治法第99条に基づき、意見書を提出するよう請願する。

(請願項目)
1 院内保育所職員の処遇改善のため、次の項目について国に求めること。
(1) 保育士等処遇改善臨時特例事業として始まり10月から公定価格に組み入れられて実施されている月額9,000円の賃上げの措置を、認可外を含めた院内保育所を対象に行うこと。
(2) 地域医療介護総合確保基金を増額すること。基金には院内保育所関連分を明記し、院内保育所に予算が行き渡る仕組みをつくること。
2 県は、院内保育所の保育士に次の補助を行うこと。
(1) 岩手県社会福祉協議会が実施する保育士修学資金貸付制度について、県内の院内保育所に就職した場合にも返還免除の対象に含めることが可能となるよう、県として支援すること。
(2) 保育士のための家賃補助制度を、花巻市などの実施例を参考に創設し、院内保育所の保育士も対象とすること。
(3) 院内保育所が果たしている役割に鑑み、内閣府が実施する新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用し、院内保育所職員に手当の支給を行うこと。

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