34 岩手県立西和賀高等学校の令和7年度生徒募集についての請願
令和6年10月3日
文教委員会
議決日:令和6年10月10日
議決結果:採択
送付
(請願趣旨)
岩手県立西和賀高等学校(以下「西和賀高校」という。)は、昭和47年4月の開校以来、西和賀町唯一の高等学校として、地域にとってなくてはならない重要な役割を果たしてきた。人口減少と少子化が進むなかで、平成30年度入試から1学級40名定員での募集となったが、教職員のたゆみない努力によって、生徒一人ひとりに寄り添ったきめ細やかな習熟度別の指導体制が継続して確立され、加えて西和賀町の魅力化支援の取組など、関係者の幾多の努力もあって、大学進学実績等で着実な成果を収めている。
こうしたことが西和賀町内外の中学生やその保護者から評価を得るところとなり、令和6年度一般入試では39名の募集に対し48名の応募があり、志願倍率で地域の小規模校としては異例の1.23倍という数字になったことは、驚きとともに過疎や高齢化で暗く沈みがちだった西和賀町の状況に明るい兆しが見えてきたものとして西和賀町民共々喜んでいるところである。
しかし一方で、結果的に4名の不合格者が出てしまったことは残念であり、願わくは、西和賀高校に入学を希望した全ての生徒を受け入れていただきたいところであったが、40名という定員の枠があるため、そのような対応が難しかったものと承知している。今年6月の県議会定例会において、県教育長のいわて留学を通じて定員を超える状況が複数年続けば学級増を考える必要があるとの発言が新聞で報じられたが、この発言と報道が西和賀高校の令和7年度入試にマイナスの影響を与えかねないものと危惧している。
つまり、この発言の意味するところは、少なくとも令和7年度も現行の40名定員で生徒募集を行うというメッセージであり、西和賀高校を志望校の一つとして考えていた生徒や保護者が、同校を進路の選択肢から外す動機になるのではないかと懸念している。
西和賀高校の生徒が増えることは、西和賀町民に精神面で希望や元気を与えるばかりでなく、西和賀町の地方創生における関係人口の拡大や地域経済の好循環など、西和賀町の活性化にとって大きなインパクトになるものと確信しており、定員及び学級の増を果たすためには、西和賀高校に対する関心、注目が高まっている現下のタイミングが最適であり、逆にこのタイミングを逃すとおのずとチャンスは遠のき、これまでの関係者の苦労と努力が水泡に帰す結果となってしまう。
また、これを実現することは、西和賀町と同じように県立高等学校が所在する少子高齢化や過疎に悩む市町村にとって活性化のきっかけとなり、やがては岩手県の地方創生の一助になると考える。
以上の理由から、西和賀高校の令和7年度入学試験に係る募集定員を80名、2学級に増やすよう請願する。
(請願事項)
岩手県立西和賀高等学校の令和7年度入学試験に係る募集定員を80名、2学級に増やすこと。