議案第1号 平成21年度岩手県一般会計予算
平成21年2月19日
議決日:平成21年3月25日
議決結果:意見を付し原案可決
●平成21年度岩手県一般会計予算附帯意見
わが国の経済情勢は、世界の金融資本市場の危機を契機に世界的に深刻な景気後退が見られる中で、景気の急速な悪化が続いており、県内においても景気は一段と悪化し、厳しい状況にある。
このような中にあって、本県の財政は、県税収入の大幅な落ち込みが見込まれており、また、地方交付税についても国税収入の大幅な減少に伴い減額が予想される中、国の平成21年度地方財政対策により臨時財政対策債が大幅に増額され、当面の所要額が確保される見込みであるものの、本県の自主財源の比率はますます低下している。
また、近年の財源不足への対応から主要3基金の残高は減少してきたが、現下の厳しい経済財政状況に対応するため、さらなる取り崩しが見込まれており、今後の財政運営の見通しは一段と厳しさを増している。
県は、前年度対比で8年ぶりの増額となる当初予算としたが、このような深刻な財政見通しを踏まえ、今後の行財政運営に当たっては、引き続き地方税財政制度の改革を国に強く働きかけるほか、あらゆる角度からの歳入確保の取り組みを強化する一方、岩手県集中改革プログラムに基づく改革を着実に推進し、安定した行財政基盤の構築に努められたい。
また、雇用の維持・創出、地域経済の活性化及び震災被害の早期克服に積極的に取り組むほか、少子高齢化、人口減少等進行しつつある社会経済情勢の変化に対応した各政策分野における施策を展開し、さらには、保健・医療・介護の一体的推進及び深刻さを増す医師不足の早期解消などにより、現下の喫緊の課題である地域医療の確保に全力を挙げて取り組まれたい。
特にも「いわて希望創造プラン」における主要課題である産業経済基盤の構築、安心な暮らしを支えるセーフティ・ネットの充実及び県北・沿岸圏域の振興などに積極的に取り組み、県民一人ひとりが確かな希望を抱く県土の形成と均衡ある発展が実現されるよう、一層の努力をされたい。
なお、不正経理問題については、県民の不信感の解消と再発防止のため、さらに取り組まれたい。