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議員提出議案の詳細情報

発議案第1号 安全・安心の医療・介護実現のため処遇及び制度の改善を求める意見書

番号
発議案第1号
議決年月日
令和4年12月8日
議決結果
原案可決

添付ファイル

内容

  安全・安心の医療・介護の実現のため、処遇及び制度の改善の措置を講ずるよう強く要望する。
  理由
  新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、入院が必要にもかかわらず入院できない医療崩壊や、介護を受けたくても受けられない介護崩壊が現実となった。これは、感染対策の遅れはもちろんのこと、そもそも他の先進諸国と比べても圧倒的に少ない医師や看護師、介護職員や保健師の不足が根本的な原因である。
  人手不足が長年続いている状況を解消するためには、ケア労働者の処遇改善はもちろんのこと、過酷な長時間夜勤や人員配置基準の見直しなど、労働時間規制を含めた実効ある対策は、猶予できない喫緊の課題である。
  政府は2023年の通常国会に向けて介護保険見直しの検討を進めているが、負担増と給付削減の提案がなされており、利用者と事業者双方への影響が懸念される。
  毎年のように発生している自然災害時の対応や新たな感染症に備えるためにも、平常時から必要な人員体制の確保を国の責任で行い、国民誰もが安心して医療・介護を利用できるよう、保険料や一部負担金の負担軽減も必要である。
  よって、国においては、安全・安心の医療・介護の実現のために、処遇及び制度の改善に関する次の措置を講ずるよう強く要望する。
1 医療や介護現場における夜勤交替制労働に関わる労働環境を抜本的に改善すること。
(1) 労働時間の上限規制や勤務間インターバルの確保、夜勤回数の制限など、労働環境改善のための規制を設け、実効性を確保するための財政的支援を行うこと。
(2) 夜勤交替制労働者の1週間当たりの労働時間を短縮すること。
(3) 介護施設や有床診療所などで行われている一人夜勤体制をなくし、複数夜勤体制とするなど、人員配置基準の引き上げを行うこと。
2 介護従事者を大幅に増やし、人員配置基準の引き上げを行うこと。
3 医療費窓口負担、介護保険サービス利用者負担を軽減すること。
4 介護保険の利用に新たな困難をもたらす利用料の引き上げ、要介護1、2の生活援助サービス等の地域支援事業への移行、ケアプランの有料化、貸与の福祉用具を購入に変更するなどの見直しを行わないこと。
5 介護サービスの利用者が安心して介護を受けることができ、介護従事者が不安なく介護を提供できるよう、新型コロナウイルス感染症対策を強化すること。
6 介護保険料、利用料、食費・居住費などの負担軽減、介護報酬の改善など、介護保険制度の抜本的な見直しを行うこと。介護保険財政における国庫負担割合を引き上げること。
7 新たな感染症や災害対策に備えるため、公立・公的病院の医療提供体制の拡充・強化、保健所の増設など公衆衛生体制を拡充すること。
 上記のとおり地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

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