酒造用原料米価格高騰の影響にあえぐ日本酒蔵元の経営の安定化及び国内消費拡大と輸出の更なる推進を図り、日本の伝統的酒造りを支援するよう強く要望する。
理由
日本酒は、國酒として古くから生産され、国民から愛されてきた伝統的なものであり、近年はその魅力が海外にも伝わり、輸出量も年々増加している状況にある。
しかしながら、令和6年度においては、令和6年産主食用米のみならず、酒造用原料米価格も大幅に上昇し、本県の日本酒蔵元における県産酒造用原料米購入価格は対前年比20%増となるなど、日本酒蔵元の経営に大きな影響を与えており、令和7年度においても価格が更に高騰し、その経営は一層厳しい状況に置かれている。
米の生産現場では、主食用米の高騰により、作付けを酒造用原料米から主食用米に転換する動きも広がっており、酒造用原料米の生産量の減少により必要数確保が困難になるとともに、酒造用原料米の価格の高騰によって日本酒蔵元の経営が立ち行かなくなることが懸念されている。
国は、これまで日本酒を重要な輸出品目の一つとして位置付け、生産と輸出の拡大に取り組んできたが、酒造用原料米価格の高騰によって生産量の減少が続けば、今後の輸出戦略にも大きな影響を与えかねず、日本酒の生産量を維持・拡大するための早急な対策が必要と考える。
よって、国においては、酒造用原料米価格高騰の影響にあえぐ日本酒蔵元の経営の安定化及び国内消費拡大と輸出の更なる推進を図るため、次の措置を講ずるよう強く要望する。
1 高騰する酒造用原料米の仕入価格補償など、酒造用原料米の確保に向けた支援策を講じること。
2 日本酒の消費拡大や輸出量の増加に向けた施策の推進と、購買意欲を低下さ
せない総合的な経済対策を行うこと。
上記のとおり地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。