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議員提出議案の詳細情報

発議案第10号 公共サービスの安易な民間開放は行わず、充実を求める意見書

番号
発議案第10号
議決年月日
平成18年3月20日
議決結果
原案可決

内容

意見書提出先:衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、行政改革担当大臣、総務大臣、財務大臣

 公共サービスの安易な民間開放は行わず、充実を求める意見書

 公共サービスの充実を図るため、安易な公共サービスの民間開放や画一的な公務員の純減を行うことのないよう、強く要望する。

理由
 国は、「小さな政府」を目指すとして、公共サービスの民間開放と公務員の純減を進めている。
 しかし、建築確認の民間開放が耐震強度偽装事件を招いたという指摘があるように、国民の安全や暮らしに直結する業務の民間開放には、慎重な対応が求められている。
 国が導入を急いでいる市場化テスト(官民競争入札)は、民間の要望をもとに、効率化の観点から国と地方のあらゆる業務を対象に競争入札を導入しようとするものだが、国民の暮らしや安全に対する国や自治体の責任や公共サービスの内容についての論議が不十分なままに制度化が進められており、単に企業の利益追求の場を作り出すだけの結果になるとの懸念は消えない。
 また、これと一体で進められている公務員の純減は、住民に直接サービスを提供する分野や出先機関の削減が中心となっており、このことにより、公共サービスの質と量における地域間格差の拡大が危惧されている。
 不安定雇用や低所得者層の増大、地域間の格差があらゆる面で拡大するなど、格差社会が急速に広がっている状況のもとでは、雇用や安全、社会保障などでの国の役割発揮が重要であり、民間開放と地方切り捨てによる「小さな政府」では、国民の安心・安全が損なわれる恐れがある。
 よって、国においては、公共サービスの充実を図るため、下記事項について実施されるよう、強く要望する。

1 暮らしや安全に関わる国や自治体の責任を果たすため、市場化テストを初めとする公共サービスの民間開放を安易に行わないこと。
2 画一的な公務員の純減はやめ、公共サービスの改善や水準維持のために必要な要員を確保すること。

 上記のとおり地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

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