東北地方の実情を踏まえて冬季エネルギー価格高騰対策を強化するとともに、更なる再生可能エネルギーの利用促進や住宅断熱化等の促進を図ることにより、エネルギー自給率の向上と脱炭素化施策を推進するよう強く要望する。
理由
寒冷地である岩手県において暖房は不可欠であり、灯油はその主力エネルギーとして欠くことができない生活必需品である。
今年9月中旬の岩手県の配達灯油価格の平均は、1リットル146円、18リットル1缶2,628円である。昨年同時期と比較して1缶で約360円、率にして約15%高くなった。政府による激変緩和措置が取られているとはいえ、昨年を大きく超える価格となっている。
現在の灯油を含む石油製品の値上がりの理由は、今年2月のアメリカ、イスラエルによるイランへの軍事攻撃を発端としてホルムズ海峡の封鎖や緊張が続いているためである。加えて日本の円安基調も原因である。今後、紛争の長期化や別の輸送ルートにまで緊張が及び、かつ政府による激変緩和措置が10月で終了すれば更なる値上げも考えられる。
このため、これまでも物価高・エネルギー高騰対策をはじめ、重点支援地方交付金等の手当てはなされているものの、国における抜本的な価格高騰対策が必要である。価格急騰を抑える激変緩和措置の継続はもとより、冬季のエネルギー費用負担が全国平均を大きく上回る東北地方の実情を鑑みた支援策の強化のほか、中長期的には中東地域をはじめとした国際情勢に左右されないエネルギー基盤を構築するため、再生可能エネルギー資源を軸にしてエネルギー自給率の向上を推進することが必要である。加えて、石油燃料への過度な依存から脱却するため、住宅への支援施策の強化も必要である。住宅の断熱改修や高効率電気暖房への移行を促すには、初期導入コストを緩和する補助制度が欠かせない。多くの人が脱炭素化に向けた支援を受けられるよう、国においてなされている断熱化や脱炭素施策に加え、さらなる施策を講じるよう対策を強化するべきである。
よって、国においては、東北地方の実情を踏まえて冬季エネルギー価格高騰対策を強化するとともに、更なる再生可能エネルギーの利用促進や住宅断熱化等の促進を図ることによって、エネルギー自給率の向上と脱炭素化施策を推進するよう強く要望する。
上記のとおり地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。