子どもたちがSNSを安全に利用できる環境の整備を推進するよう強く要望する。
理由
近年の情報化社会の進展によってスマートフォン等の通信機器の普及と通信機器利用者の低年齢化が進み、子どもたちの多くがスマートフォンを所持するようになった。情報通信の利便性は格段に向上したが、その反面でSNSによる誹謗中傷やいじめといったトラブル、依存症や有害コンテンツによる発達や健康への悪影響が問題となっていることに加え、SNS利用によって、子どもたちが犯罪の被害者になる事案が頻発するなど深刻な問題も生じているほか、少年がSNSを介して犯罪に加担する事案も見られる。
青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律では、電気通信事業者に対して、年齢確認などの措置を義務付けているが、SNSプラットフォーム事業者に対しては、閲覧制限などの措置を努力義務としているものの、実際の対応は事業者ごとに異なっていることから、多様化するリスクに対して実効性のある対応ができていない状況にある。
また、子どもたち自身が情報を適切に取捨選択し、発信できるインターネットリテラシーを身につけることは、高度情報化社会において重要な課題であるが、社会、学校、家庭において十分な教育が実施されていないのが実情である。
今後、益々複雑化する情報化社会の中で、子どもたちがSNSによる負の影響を受けることなく、健全に成長することができる環境の整備は喫緊の課題である。
よって、国においては、子どもたちがSNSを安全に利用できるようにするため、次の措置を講ずるよう強く要望する。
1 年齢に応じた安全設計や有害コンテンツへの対応等の実効性が一層高まるよう、SNSプラットフォーム事業者が講ずべき措置を定めたガイドラインの策定や法整備を行うこと。
2 青少年のインターネットリテラシー向上が図られるよう、最新の知見や状況を踏まえて次期学習指導要領を改訂すること。
3 子どものSNS利用に係る制限の必要性について、引き続き、国民的議論を進めること。
上記のとおり地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。