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議員提出議案の詳細情報

発議案第1号 入札制度改革の推進と県内建設産業の振興・育成に関する決議

番号
発議案第1号
議決年月日
平成19年3月2日
議決結果
原案可決

内容

 入札制度改革の推進と県内建設産業の振興・育成に関する決議

 本県において、建設産業は、県民生活や産業活動の基盤づくりを担うとともに、県内経済や県内雇用に大きく寄与している重要な産業であり、災害時における迅速な対応など地域の安全・安心面においても大きな役割を担っており、その振興・育成は、本県にとって重要な課題である。
 一方、昨年、全国的に続発した官製談合事件は、地方自治に対する信頼を失墜させたところであり、より公正性・透明性・競争性の高い入札制度改革等を行い、信頼の回復に努めるため、全国知事会においては「都道府県の公共調達改革に関する指針」を取りまとめたところである。
 年々、公共事業が減少する状況下において、経済・雇用はもとより、地域の安全・安心の確保に大きく寄与する建設産業が、行き過ぎた価格競争に巻き込まれ、結果として適正な積算に基づかない低価格入札の横行や公共工事の品質の低下、労働条件の悪化、さらには下請業者への不当なしわ寄せなどが生じることがあってはならない。
 この度、本県においては「公共調達改革に係る今後の取組み方針案」が示されたところである。この方針案においては、条件付一般競争入札の拡大に関して県内企業の参加を優先する地域要件を設定するなど、県内建設産業や地域の振興への一定の配慮が認められるが、応札可能者数についても、県内業者への優先発注を念頭におき弾力的な運用を可能として、単にその数を確保するがために、県外業者にまで範囲を拡大することなく、より県内建設産業や地域振興に配慮すべきである。
 急速な過疎化が進行する本県においては、建設産業に従事する人々が、農林業や地域のコミュニティの維持に寄与していること、さらには、農林業に従事する人々の農閑期等における貴重な現金収入の道を閉ざすことにもなりかねないなど、建設業の崩壊は、農林業の崩壊ひいては地域社会の崩壊へつながることも危惧される。
 よって、本県議会は、入札制度改革の実施に当たっては、公正性・透明性の向上に向けた取組みはもとより、本県の建設産業が地域において果たす役割に鑑み、関係団体等に対する事前の十分な説明や理解のもと、実施に向けた準備に万全を期しつつ、適正な競争の下で、建設産業をはじめ地域産業の持続的発展が可能となるよう、その振興・育成にも十分配慮されることを強く望むものである。
 以上のとおり決議する。

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