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議員提出議案の詳細情報

発議案第6号 地域医療体制の確保を求める意見書

番号
発議案第6号
議決年月日
平成19年3月15日
議決結果
原案可決

内容

意見書提出先:衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、総務大臣、文部科学大臣、厚生労働大臣

 地域医療体制の確保を求める意見書

 医師不足を解消し、安心できる地域医療体制を確保するため、特段の措置を講じられたい。

理由
 近年、全国的に小児科や産婦人科などの医師不足が深刻な問題となっているが、地域住民が安心して生活するためには、救急医療や小児科・産婦人科医療など必要な医療サービスをいつでも利用できることが不可欠であり、こうした医師不足の解消は喫緊の課題である。
 医師不足は、医師臨床研修制度の必修化に伴う大学医局の医師派遣機能の低下による地域の医療機関からの医師の引き上げ、公的病院等での医師の過酷な勤務実態、地域の医療機関の経営状況の悪化、女性医師の増加に対応する仕事と子育ての両立支援策が十分に講じられていないことなど、様々な原因が複合的に作用して生じている。
 このような中、国は、医師不足の解消に向け、医療機関の集約化や、魅力ある研修病院の整備、病院間連携体制の整備、小児救急での電話相談窓口の整備など様々な取り組みを行っているが、安心できる地域医療体制の整備に向けて、さらに積極的な取り組みを推進する必要がある。また、医師のみでなく看護師や助産師の不足も近年大きな問題となっている。
 よって、国においては、医師不足を解消し、安心できる地域医療体制を確保するため、次の事項について特段の措置を講じられるよう強く要望する。

1 地域医療の再構築に向けて総合的なビジョンを早急に策定すること。
2 救急医療体制及び周産期医療体制の整備・維持に対する支援策の充実を図ること。
3 小児科等医師不足が指摘される診療科目の診療報酬の抜本的な見直しを図ること。
4 公的病院の診療体制の強化を図るため集約化への取り組みの支援策を拡充すること、また中核病院と地域医療機関の連携を強化するための対策を講じること。
5 臨床研修制度のあり方について検討を行い、初期・後期臨床研修において、地域医療への従事者が適切に確保できるよう取り組みを進めること。
6 岩手医科大学医学部の定員における地域枠の拡大及び奨学金制度の充実など地元への定着を進めるための施策の充実を図ること。
7 院内保育の確保や、女性医師バンクの充実など女性医師の仕事と生活の両立を図るための支援策を充実すること。
8 看護師、助産師の不足に対して積極的な対策を講じること。
9 小児救急の電話相談事業の充実のための対策を講じること。
10 出産・分娩に係る無過失補償制度の早期の創設を図ること。

 上記のとおり地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

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