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議員提出議案の詳細情報

発議案第9号 医療的ケア児及びその保護者を支援する取組の充実を求める意見書

番号
発議案第9号
議決年月日
令和2年10月13日
議決結果
原案可決

添付ファイル

内容

意見書提出先:衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、財務大臣、文部科学大臣、厚生労働大臣

 医療的ケア児及びその保護者を支援する取組の充実を求める意見書

 医療的ケア児とその保護者を総合的に支援するための措置を講ずるよう強く要望する。

理由
 近年、医療技術の進歩により、新生児や乳児の死亡率は大幅に減少する一方で、出生後、NICU(新生児集中治療室)に長期入院し、退院後も日常的に医療的ケアを必要とする子どもなど、いわゆる「医療的ケア児」が増加しており、その数は全国で約2万人と推計され、10年前に比べるとその数は約2倍に増加している。
 また、子ども本人はもとより、在宅ケアを担う保護者の負担は大きく、家族の生活も制限され、地域社会の中で孤立しかねない状況にあり、医療的ケア児の在宅生活をどのように支えていくかが社会課題となっている。
 平成28年5月に児童福祉法が改正され、医療的ケア児がその心身の状況に応じた必要な支援を円滑に受けることができるよう、地方公共団体における保健、医療、福祉その他の各関連分野の支援機関との連絡調整を行うための体制整備が努力義務として規定されるなど、国や地方公共団体でも医療的ケア児の支援に関する取組が始まっている。
 しかし、市町村によってサービスにはばらつきがあり、医療的ケア児とその保護者を支援する人材や施設等が恒常的に不足しているなど、医療的ケア児の保護者の負担は依然重く、心身ともに困窮状態にある。
 よって、国においては、こうした現状を十分に理解し、医療的ケア児とその保護者を総合的に支援するため、次の措置を講ずるよう強く要望する。

1 医療的ケア児の保育や教育のニーズに応えるため、学校、保育所、幼稚園、認定こども園等への看護師等の配置や派遣、保育士や教員、学校等関係者を対象とした指導研修など、保育所や学校等における医療的ケア児の受入れに必要な対策の拡充及び財源措置を行うこと。
2 医療的ケア児を受け入れることができるよう、放課後等デイサービス事業所等の障害児通所支援事業所に係る障害児通所給付費において、看護師の職員配置加算の拡充を行うこと。
3 医療的ケアが必要な重症心身障がい児等の短期入所事業所における受入れが円滑に行われるよう、短期入所に係る介護給付費を充実させるとともに、医療機関が積極的に取り組むための必要な措置を講ずること。
4 今後、在宅ケア児の増加に伴い需要が見込まれる看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士など、医療関係従事者の養成確保対策の充実を図ること。

 上記のとおり地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

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