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医療・介護・保育・福祉などの職場で働くすべての労働者の大幅賃上げを求める請願

80 医療・介護・保育・福祉などの職場で働くすべての労働者の大幅賃上げを求める請願

受理番号
80
受理年月日
令和4年10月7日
付託委員会
環境福祉委員会
委員会付託日
審査結果
委員会審査日
継続審査状況
議決結果
意見書を発議し、関係機関に要望することとして採択
議決年月日
令和4年10月17日
措置
送付
備考

内容

受理番号:80
 医療・介護・保育・福祉などの職場で働くすべての労働者の大幅賃上げを求める請願

(請願要旨)
  新型コロナウイルス感染症の感染拡大から2年以上が過ぎ、医療提供体制や保健衛生行政の強化と国民生活への支援・補償は、まさに喫緊の課題である。感染が拡大し医療崩壊が現実となった背景には、効率優先の医療提供体制の再編・縮小や、医療従事者数の抑制政策、感染症対策の要となる保健所を減らしてきた日本の医療・社会保障政策の誤りがあり、そのことが医療現場に多大な混乱と苦難をもたらし、国民の命を危うくしている。
  政府は、看護師、介護職員、保育士などのケア労働者の賃金引き上げを行うことを明らかにしたが、示された額や範囲は低額かつ限定的であり賃金改善を実感できる水準ではなかった。2022年春闘の処遇改善事業に関わる日本医療労働組合連合会加盟組織の調査(令和4年7月13日現在回答数207組織)では、基本給に反映したとの回答は看護職関係で1組合、介護職関係で12組合のみであり、政府が宣言した賃上げには全くつながっていない。さらに、職場に分断が生じる、あるいは、10月以降の内容が不明で継続性が疑われるなどの理由で申請しないとの回答も出された。
  政府が実施した看護師の賃上げ補助事業に関して、中央社会保険医療協議会は10月以降の診療報酬上の評価について、令和4年8月10日に答申を出した。今回の診療報酬上の評価では賃上げ3%に相当する月額1万2千円を盛り込んだことは一定の評価はできるが、その一方で、今回の賃上げ対象者についても非常に限定的である。就労看護師約166万人のうち61万人余りと4割にも満たない対象者の割合であり、対象医療施設で見れば、17万8千余りある医療施設のうち対象は2,720施設と、わずかに1.5%程度しか対象にならない。多種多様な専門職種によるチームワークを最も重視される医療職場で、前回同様に一部の対象者に絞り込む内容を繰り返せば、医療職場に差別と分断が生じ、かえって混乱を広げることは間違いない。
  国民の命と健康を守っている全ての医療機関や介護事業所と、そこで働く全ての労働者の労働環境を抜本的に改善させる対策が急務である。医療・介護・保育・福祉などの現場で働く全ての労働者の賃金を大幅に改善できる予算措置が必要ではないか。
  以上の趣旨から、次の事項について、地方自治法第99条に基づき国に対する意見書を提出するよう請願する。
(請願項目)
1 医療・介護・保育・福祉などの現場で働くすべての労働者を対象とした賃上げ補助を、全額国庫負担で事業所や施設に対する支援として行うこと。
2 介護・保育・福祉などの現場で働く労働者の所定内賃金を、全産業平均の水準になるよう対策を講じること。
3 医療の現場で働く労働者の賃金については、OECD平均以上の水準になるよう対策を講じること。

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