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全世代の命にかかわる高額療養費制度の自己負担上限額引き上げの撤回を求める請願

52 全世代の命にかかわる高額療養費制度の自己負担上限額引き上げの撤回を求める請願

受理番号
52
受理年月日
令和7年2月27日
付託委員会
環境福祉委員会
委員会付託日
審査結果
委員会審査日
継続審査状況
議決結果
意見書を発議し、関係機関に要望することとして採択
議決年月日
令和7年3月25日
措置
送付
備考

内容

受理番号:52
 全世代の命にかかわる高額療養費制度の自己負担上限額引き上げの撤回を求める請願

(請願趣旨)
  高額療養費制度は、がんや難病などで長期にわたり治療を受け、高額な医療費を負う患者や家族にとってのセーフティネットであり命綱である。
  この制度における自己負担上限額を今年8月から段階的に引き上げる見直しが令和7年度政府予算案に盛り込まれ、国会での審議が行われている。今回の負担限度額の引上げは全ての世代、全ての所得階層を対象としており、高額療養費制度を利用する1,250万人全員に大打撃となる。引上げ額も、例えば70歳未満の現役世代の年収650万円から770万円の階層では、現行の上限額約8万円が、最終的には約13万9千円と、5万円(1.73倍)もの大幅な負担増となる。
  2025年1月17日〜19日に、全国がん患者団体連合会が行ったアンケートには、わずか3日間で3,623人から切実な声が寄せられている。また、全国保険医団体連合会が、子どもを持つがん患者の団体であるキャンサーペアレンツの有志と共同で行った調査では、半数が病気で収入が減る上に、治療費(がん治療費が最も掛かった時期の治療費及び治療関連費について、年間50万円〜100万円との回答が4割)と子育てにお金が掛かり、現状でも家計は厳しい。これ以上医療費負担が増えれば、5割が治療を中断する、6割が治療の回数を減らすことを考えると答えている。子どもの進路変更も検討しなければならない状況に追い込まれるとの回答も5割に及んでいる。高額療養費制度はまさに命綱であり、今回の制度見直しは、それを断ち切るに等しいものである。
  政府は、この制度の見直しの理由として、現役世代の保険料負担軽減を口実にしているが、厚生労働省の試算によれば、見直しによる保険料軽減額は、勤労者の場合は事業主負担と折半となるため、月46円〜208円程度である。わずかな保険料負担の軽減のために、長期療養中の子育て世代や現役世代の患者負担を増やしてしまっては、本末転倒と言える。また、厚生労働省は、9年前に実施した高額療養費制度の見直し以降、賃上げも実現し世帯収入も増えていると説明しているが、制度利用者の収入減少、医療費支出、受診抑制を含む影響などの実態調査は全く行っていない。
  患者団体の声に押されて、政府与党は多数回に該当する場合(過去12か月以内に3回以上、負担の上限額に達した場合)の自己負担上限額の引上げを見直すなど一部修正を検討していると報じられているが、多数回に該当する利用者は155万人、外来特例を除く高額療養費制度の利用者は795万人と明らかにされており、多数回に該当しない利用者は640万人である。これらの利用者の多くは、所得区分に応じた上限額に加え、掛かった医療費の1%を追加で支払う必要があり、既に相当な経済的負担となっている。また、長期療養=多数回該当になるわけではない。高額療養費制度を利用している患者の治療費支出や家計の支払い余力など何ら調査することなく、長期療養の患者だけ配慮することで解決とすることは、患者間の新たな分断、あつれきを生むだけである。
  今回の高額療養費制度の見直しは、重篤な病気で治療を継続している患者に更なる負担を強いて財源を捻出するというものであり、公的医療保険の仕組みを根幹から突き崩すものである。全世代の命に関わる高額療養費制度の自己負担上限額の引上げは撤回し、安心の医療を提供することを求める。
  以上の趣旨から、次の事項について、地方自治法第99条に基づき、関係機関に対して意見書を提出するよう請願する。
(請願事項)
  全世代の命に関わる高額療養費制度の自己負担上限額引上げを撤回すること。

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