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学童保育(放課後児童クラブ)の施策に関する請願

91 学童保育(放課後児童クラブ)の施策に関する請願

受理番号
91
受理年月日
平成19年3月6日
付託委員会
環境福祉委員会
委員会付託日
審査結果
委員会審査日
継続審査状況
議決結果
意見書を発議し、関係機関に要望することとして採択
議決年月日
平成19年3月15日
措置
送付
備考

内容

受理番号:91
 学童保育(放課後児童クラブ)の施策に関する請願

 日頃より学童保育に対し、温かい配慮と協力をいただき感謝する。
 私たちは、35年余りの間、必要とする地域の学童保育つくり運動を支援するとともに、現実に運営されている学童保育には、内容の充実、指導員の待遇改善を行うよう運動を進めてきた。
 子供たちにより良い環境、より豊かな放課後の生活を保障する原点は、指導員が継続して働き続けることにあると考える。私たちは、このことを大切にしながら運動を続け、問題解決に精いっぱい取り組み、関係機関に要望を続けてきた。
 県は、いわて子どもプランの実現に関係機関各方面で努力しているところと聞いている。しかし、行政改革、三位一体改革、地方の自立などにより、社会保障全体に大きな波が押し寄せてきている。
 少子化対策が必要と叫ばれ、次世代育成支援事業行動計画が策定されたが、現実には多くの課題がある。晩婚化、非婚化も大きな問題であるが、社会環境整備、雇用関係の改善(不安定な派遣労働者の増加、パート臨時従業員の増加)等も大きな課題となっている。
 岩手県を持続可能な社会(県)にしていくためにも、結いの心・子育て日本一を早期に実現し、子育ての不安をなくし、合計特殊出生率の上昇を促す施策が必要ではないか。
 一方、学童保育を見た場合、少子化で小学校就学児童数が減少する中で、各クラブとも、地域で待機児童を出さないため(健全育成のため)に様々な努力をしている。
 障害児を受け入れているクラブでは、1人の障害児に1人の指導員がつかなければならない場合があるが、複数の障害児を受け入れても指導員1人分にも満たない加算額であり、指導員の確保も厳しい状況にある。
 また、施設の収容能力を超えて多くの児童の入所を認めているのが現状であり、県内では10を超えるクラブで100名以上の児童が登録している。私たちはこのような学童保育クラブを大規模学童保育クラブと呼んでいる。
 学童保育クラブは、県内に198カ所と増えているが、小学校数に比し約半数である。
 どんな小規模の小学校でも、放課後児童は存在する。必要とする児童のために1小学校区に最低1つの学童保育クラブが必要とされる。児童数9人以下の学童保育クラブも必要である。
 大規模学童保育所では、児童の一人一人を把握できない、子供のけが、事故防止等の安全面での心配、異年齢集団の長所の取り組みに支障が出るなど、多くの問題点が指摘されている。
 また、そうしたところでは、高学年児童をやむを得ず退所させるところも現れている。このようなことは、施設に基準がないことが最大の課題である。
 国は、平成19年度に向けて放課後子どもプランの創設を発表し、既存の放課後健全育成事業と新規に放課後子ども教室事業(文部科学省)を提示している。
 その中に、適正な人数規模への移行促進として、71人以上の大規模クラブについては、3年間の経過措置後に補助を廃止し、分割等を促進するとしている。
 このことは、適正規模を求める上で一つの方法であるが、実施に当たっては、慎重な対応が求められる。
 以上のことから、必要とする子供たちが全て入れるよう、学童保育の施策の充実のため引き続き国に対して強く要望するとともに、県として学童保育の役割を果たすことができるよう、実態を勘案した改善・拡充を進めるよう請願する。

1 放課後健全育成事業(学童保育)の補助基準額を大幅に増額すること。
2 学童保育の設置・運営基準を早急に策定し、児童の安全で安心した生活が保障 されるようにすること。
3 障害児を受け入れるクラブに対しては、適切な数の指導員を確保することが可能となるような措置を講ずること。
4 大規模クラブに対しては、実態に即し、分室・分割に際して、複数クラブとして補助されるよう市町村に働きかけること。

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